今、気になっていることは「Amazon 中古品」ですがこんなニュースがあります。
約8メートルの高い天井にまっすぐ伸びる幾本もの柱。
白い壁とのコントラストがひときわ目をひく。
騎西町の中心街にある1748(寛延元)年創業の酒蔵「釜屋」の米蔵は、09年秋に始まり好評だったテレビドラマ「JIN-仁-」に、ペニシリンの製造所として登場した。
「撮影を一目見ようと50人以上が集まった。
祭り以外で人だかりができたのは久しぶりだったよ」。
釜屋の番頭格の役員、阿瀬見省司さん(60)が顔をほころばせる。
生まれも育ちも騎西町の阿瀬見さんは、地元に根差す会社とともに町を見てきた。
町の人口は2万人。
古くは城下町として栄え、春の「藤まつり」は多くの観光客でにぎわうが、町に活気がなくなって久しい。
町をPRしようと若山勝彦町長の提案で09年3月にフィルムコミッション(FC)が始動した。
事務局は町産業建設課。
日本酒「力士」ブランドで知られ、町を代表する企業の釜屋は、役場から協力をもちかけられ、二つ返事で応じた。
12代目の小森順一さん(30)は「県内に騎西を知らない人もいる。
町を知ってほしいし、ワクワクすることがあれば盛り上がる」と力を込める。
騎西町FCには年末までに問い合わせが26件あり、ドラマ、映画、CMが2本ずつとテレビバラエティー1本に使われた。
「我々が何とも思っていない場所にでも問い合わせが多くて驚いています」。
事務局を務める産業建設課の斉藤一実主査(40)は戸惑いつつもうれしそう。
FCの準備段階から1年余。
08年3月に閉校となった「旧騎西高校」などロケ地候補35カ所を収めたDVDを作って制作会社に送るなど、手探りで誘致を進めてきた。
斉藤さんは制作会社の求めと少々違っても、「こんなところがある」と即座に資料を送る。
「やる気があるなと思われれば次につながるから」。
さながら町の営業マンだ。
12月末は撮影関係者の下見に連日立ち会った。
騎西は3月に1市2町と合併し、120年続いた町の名前はなくなる。
順調に滑り出したFCを合併後、どう運営していくのかは具体的に決まっていない。
釜屋の小森さんは言う。
「小さな町のみんなで地道に進めてきた。
合併後は小さな町の大きな遺産にしたい」。
FCは消えゆく町の希望でもある。
【山崎征克】=つづく
1月6日朝刊
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最終更新:1月6日11時1分
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